相続登記の義務化について②

相続登記の義務化について②

相続登記義務化・いつから?

令和3年4月28日、相続登記を義務化する法律が公布されましたが、実際に義務化が開始されるのは公布日から3年以内、より具体的な目途としては令和6年4月とされています。
もう少し時間がありますね。

正式な義務化開始日が令和6年4月1日からとなりました。

ただし、この相続登記の申請義務は、遡及して発生することに注意が必要です。
すなわち、令和6年4月1日以降に登記名義人が死亡した場合だけでなく、令和6年4月1日時点で既に登記名義人が亡くなっていて相続登記が終わっていないケースでも、令和6年4月1日から3年以内に相続登記を申請しないと過料が科されることがあるということです。

2023年1月25日追記

罰則を免れるためには?

期限内に手続きをとらなかったことに対する罰則(過料)を免れるためには、まずは相続登記を完了させることが考えられます。
相続登記の方法としては、

①法定相続分による相続人全員の名前で登記する方法
②相続人全員で話合い(遺産分割協議)を行い、特定の相続人の名前で登記する方法
③故人の遺言に基づき特定の相続人の名前で登記する方法

などが挙げられますが、他の相続人と連絡がとれない、遺産分割協議がまとまらないなど、期限内に登記をすることが難しい場合も考えられます。

そのような場合には、法務局に対して、「相続人である旨の申出」を行えばひとまず義務を履行したことにできます。
俗に「相続人申告登記」と呼ばれていますが、権利関係の変動を公示する「登記」ではありません。
この申出を行うことによって、不動産の名義人が死亡したことと、申出を行った者がその相続人の1人であることだけが記録されることになります。
ですから、その後、遺産分割協議がまとまって所有権を取得した場合には、遺産分割から3年以内にあらためて所有権移転登記を申請しなければなりません。
遺産分割の話合いがまとまるまでの、暫定的な位置づけの制度と呼べるのではないでしょうか。

手続先はどこ?

相続登記も、相続人である旨の申出も、被相続人の名義の不動産所在地を管轄する法務局が手続先となります。
例えば、被相続人が鹿児島市内に不動産を持っていれば鹿児島地方法務局本局、姶良市に不動産を持っていれば鹿児島地方法務局霧島支局が手続き先となります。

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